「年間10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、5日について、毎年時季を指定して与えなければならない。」と規定されています。
つまり、労働者が自主的に5日間取得できていれば特に問題は無いことになります。
企業としては個別にバラバラと勝手に取得されるとより、
ある程度管理出来た状態で取得された方が会社として効率的です。
その場合、「計画的付与」と「時季指定」が効果的な方法と考えます。
いずれも、実行のための手続きが必要です。
年次有給休暇を計画的に付与する方法です。
計画的な付与方法には、以下の方法が有ります。
企業一斉付与:会社で○月○日は全社で有給休暇とする方法。例えば、飛び石連休の間の日を休日
にした方が効率が良いとか、夏季休暇を全社で取得するとか、一斉に休暇を取った方が効率
が良い会社には良い方法です。
所属・グループ別付与:会社一斉に付与できな場合でも、例えば管理部門は○月○日、製造部門は
○月○日と所属別に運用する方法です。
個人別付与:個人別でも全く労働者判断に委ねるのではなく、例えば営業部門は○月~○月の間に
〇日間取得する様にするとか、会社の都合を考慮しながら個人別に設定できる方法です。
以上の方法を併合して実施することも可能です。
実際に運用する場合には、「就業規則での規定」と「労使協定の締結(労基への届出不要)」が必要です。
個人の希望を聴きながら、年次有給休暇の取得日を指定する方法です。
例えば、年度末近くになりまだ5日間取得でいていない人が居た場合に、そのまま労働者の判断に委ねると結果的に法令違反となってしまう可能性が有るとします。その場合、その労働者と相談し、
○月○日と○月○日に年次有給休暇と指定して取得してもらう方法です。
運用時には「就業規則での制定」が必要です。